☆☆☆南の島から☆☆☆

　





本田美奈子．さんが
天に召されて
もう５年が経つ。

そして
気づけばオレは
彼女の享年を
上回る歳になった。




もう１３年も前のことになる。

オレは
舞台の袖で
彼女の演じる
エポニーヌに
恋をしていた。



当時の
『レ・ミゼラブル』には
日本のミュージカル俳優、女優を代表する
錚々たる面々が
出演しており
その中には
本場ブロードウェイも認めた
世界一の“エポニーヌ”と称された
島田歌穂さんもいらしゃった。



でもその中で
オレが最も
心奪われたのが
本田美奈子．さんが
演じる
エポニーヌだった。


彼女の最大の見せ場
『Ｏｎ Ｍｙ Ｏｗｎ』
(近年スーザン・ボイルが
カバーしたことでも話題になりました)
は
何十回見ても
自然と涙がこみ上げ、
魂が揺さぶられた。


その場面の間
オレは
主演俳優の付き人という仕事を忘れ
舞台袖で
舞台中央の
エポニーヌ＝美奈子さん
に
魅入られていた。




彼女のエポニーヌは
時を経た今も
鮮明に心に残っている。


そのイメージが
あまりにも
強すぎて
近年も公演が続く同作品を
見に行く気持ちに
なかなかなれない。
(それだけでなく
家庭や職場を支えていくために、
本土にミュージカルを見に行くためだけに動けるほど
今は身軽ではなくなったというのもあるけど…)






２日前、
美奈子さんのお母さまより、
美奈子さんのカレンダーが届いた。

毎年彼女の命日
１１月６日に
当時のレミゼ付き人メンバーで
花を贈り続けている。

そのお礼としてだった。








お母さまは、
美奈子さんの意思を引き継ぎ
今でも
白血病などの難病と闘う人たちを支援し
生きる勇気を与える
『リブ･フォー･ライフ』
の活動をなさっている。



この活動を通して
いつまでも皆の心に
美奈子さんが
生きつづけていくのならば
素晴らしいことだと想う。




そして
彼女と関わった全ての人の心の中に
本田美奈子．は
今もずっと
生きている。





美奈子さん。永遠に…。